ベランダ

そこに何かしら思い入れがあるという人、少なくないんじゃないかなあ。こないだライブをしに行った下北沢の道端でも若い男女とすれ違いざま、会話の中に聞こえた。わりと頻出単語だよなあーと思う。



私もたくさんの景色を見たよ。

それにまつわるいちばん古い記憶は3歳のころ、幼稚園の友人チヒロちゃんと一緒に11階でシャボン玉をしたような気がする。自転車の前のカゴにのせられるくらいの大きさだったので、頭の上まで柵があった。目の前にある格子の間からストローの先をだしてシャボン玉ふいた。喜びがあふれてた。


19歳のころ泣き疲れて寝たあの時には、目を覚まして窓を開け出ると、右のほうは紺色の空に三日月が沈みかけていて、左の方はもうすぐ太陽が顔をだすところで橙色に光ってた。

ああ今ここは昨日と明日のあいだなんだ、そこに立ってるんだわ、と思ったのだった。


あれをあの時の私が見たのはきっと偶然じゃなかったと、そう思うことにする。今はそんな気分なのだ。そんな風に思えるほうがきっと生きるのが楽しいよね。



23歳の最近は12階の室外機に座って、あったかいそば茶をのんでる。無事立派に身体は成長したので、もう何にも邪魔されることはなく、超パノラマで空が見えるよ。キリンみたいなクレーン車も見えます。そば茶は香ばしいにおいがだいすきです。健康にもよいみたいでおすすめです。




さてところで私たちはCD作っただで。

とってもきれいな曲なんで、あとネットでは聞けん「朝」って曲がわたしお気に入りなんで、聞いてくれ!よろしく!


ベランダから君のところまで

飛ばせたらな!いーな!


なかのすずこ